黒谷~八淵の滝~ガリバー旅行村
←黒谷~八淵の滝~ガリバー旅行村 経路図2017年11月5日
黒谷の給水施設を出発し、障子の滝~屏風が滝に至るルートです。
八淵の滝と言えばガリバー村を足掛かりに楽しまれる方も多いと思われますが、今回は黒谷の給水施設の所に車を停めて屏風が滝を折り返すルートの紹介です。
「八淵の滝」は、「やちぶちのたき」とも「やつぶちのたき」ともいわれています。 地元では「はったき」と言われています。
経路図のコースタイムに関しましては、参照できる登山地図がないので実際かかった時間を記載しています。 当然、いつものスローペースなので、一般敵な方の1.3倍~1.5倍の程度の時間がかかっていると思います。
休憩を含めた実際費やした時間は4時間35分で、経路図に記載しているコースタイムは4時間5分としています。
黒谷の集落から登山口へ
下の写真は、黒谷の集落手前約200mの写真です。
下写真の橋を渡って左に入ったところが黒谷の集落です。 黒谷の集落を通って給水施設の所に行きます。
バスで来られる方は、JR近江高島駅駅前から畑行のコミュニティーバスが出ていますので、そのバスに乗って黒谷で降ります。 バス停は下の写真の橋を渡った所にあります。
上の写真の交差点を左折して400m程進むと防獣柵のゲートに到着します。
ゲートには鍵がかかっていません。 通行されたら必ずゲートをお閉め下さい。
ゲートをくぐった所に登山届のポストがあります。
ゲートの所から400m程進むと栗木田谷の分岐に着きます。
この分岐点の前にも駐車スペースがあります。 駐車場ではありませんので、駐車に際しては皆さんのご判断に委ねることといたします。
上の写真と同じ位置です。 普通車ならば10台程度駐車できそうです。
栗木田谷の分岐から100m程進んだ所です。 ここは、上水道の給水施設になているようです。 ここに車を停めて登山開始です。
バスで来られた方は、黒谷のバス停からここまで約30分の歩きとなります。
上の写真と同じ位置です。 こちらも普通車ならば10台程度駐車できそうです。
今回の駐車位置の座標地図です。
駐車スペースは川の真横になります。
駐車場から障子の滝へ
ここから登山開始です。 道は、砂防ダムの作業用道路(直進)をたどっていきますが、スタート地点から道は分岐しています。 左に行くと旧別荘地経由でガリバー村へ行けます。 帰りはこちらから帰ってきます。
砂防ダム作業用道路が通っている、この谷を「八池谷」と言うそうです。
25分程進むとガリバー村(左方向)への分岐に着きます。 砂谷と言われる谷沿いの道を進むとガリバー村へ行けます。
ガリバー村への分岐点をさらに直進すると進入禁止の看板があります。「工事関係者以外の進入を禁止」と書かれていますが、ずいぶん前から工事は行われていません。
上の写真の所を過ぎると、すぐに橋を渡ります。
その橋の手前から砂防ダム群を撮っています。
上記の橋です。
橋を渡ると開けた場所に出ます。
上の写真の場所の近くに道標があります。 でも分岐ではありません。
少し道が狭くなってきました。
ここが八池谷のキャンプ適地です。
以前は、団体で泊まる方もちらほら見かけましたが、最近ではこのルートを使う方も少なくなっている様で、ここでキャンプをする方もすっかり見かけなくなりました。
ここは砂防ダムの建設作業で使ったと思われる平地です。
当然、横に川が流れているので水には苦労しません。
八池谷のキャンプ適地を過ぎた辺りから道は狭くなり、斜度も増してきます。
谷沿いの道も一部崩れている所があります。 登山道は谷沿いのトラバースで崩れている所は少し迂回していきますが、足元には充分注意してください。
一旦、沢まで降りてきました。 下りきった所に道標があります。 こちらも分岐点ではありません。
上の写真と同じ位置です。
このコースを通行される方は、落石には十分注意してください。 写真のような枝分かれしている谷を数か所横切ります。
だんだん道は狭く急になってきます。
少し休憩を取ります。 私は、三つ折りにした銀マットとツェルトをザックの中にいつも携帯しています。 これからの春までの季節は重宝します。
ガリバー村への分岐点です。 川を渡って左方向へ進むとガリバー村へ行けます。 もう少し上流にも川を渡るポイントがありますが、ここからガリバー村へ進む道と対岸で合流します。
上の写真と同じガリバー分岐道標です。 駐車場からここまで1時間6分かかっています。
レスキューポイントです。
写真では解りづらいですが、この辺りから急な岩場が続きます。
足元には十分注意してください。
けっこう高さがあります。 バランスを崩さないように注意して進みます。
登山道の目印が所々にあります。
最初の鎖場です。
登山ルートは、谷に降りていきます。
魚止めの滝に到着です。
魚止めの滝は、八淵の滝の中で一番下にある滝で、高さ6mの比較的小さな滝です。
魚止めの滝の語源は、文字通りアメウオ等の遡上のリミットとされている事からきています。 しかし、この滝より上流に魚がいないわけではありません。
アメウオはビワマスの事で琵琶湖の固有種です。 雨降りの際、川を登る事からアメウオと呼ばれているそうです。
魚止めの滝の動画です。 VIDEOタグが読み取り可能なブラウザでご覧ください。
魚止めの滝を過ぎるとトラロープが張られた谷を進んでいきます。
目印を見落とさないように。
障子の滝が見えてきました。
落石及び浮石等に対する注意喚起の看板です。
二つ目の鎖場です。
ここを超えると障子の滝が見えます。 下の写真では解りにくいですが、岩の下をくぐりながら登っていきます。
障子の滝に到着です。
駐車場を出発してから1時間26分かかっています。
写真では解りにくいですが滝は、2段になっています。 上の滝が約10m、下の滝は約3m程度の落差があります。
障子の滝は、通行禁止になっていたはずですが、ここまで通行禁止の看板は見当たりませんでした。 通行禁止になる前は、下の写真の正面に写っている岩の右側が登行ルートになっていました。 現在では、足場となるコの字型の楔(くさび)が2か所ほど外れているのが見えます。
また、左側に見える鎖のかかっている所は一般人には登れそうにありませんし、川が増水しているので鎖のところまでたどり着けそうにありません。
それに左側に見える鎖は、右側の楔が撃ち込まれているルートの所にあったものが外れて左側に垂れ下がっているだけの様です。
ここは折り返して、川を渡り、ガリバー村から大摺鉢に通ずる道を登る事とします。
下の写真では解りにくいかもしれませんが、上部に見えるコの字型の楔の下にも同じ楔があったはずですが、見当たりません。
下の写真の左側に見える二つのコの字型の楔の右上の棚の所にも楔があったはずですが見つけることができません。
障子の滝の滝壺です。
滝が2段になっているのがよくわかります。
障子の滝の語源は、水が落ちる様子が障子の桟に似ている事からきているそうです。
逆光で見づらいかも知れませんが障子の滝の動画です。 VIDEOタグが読み取り可能なブラウザでご覧ください。
障子の滝の下流部分です。
障子の滝から大摺鉢へ
下の写真は障子の滝の上部ですが、その上に小さく空戸の滝が見えます。
ガリバー村から大摺鉢に通ずる道の途中へ向かう分岐点です。 ここから川を渡ります。
ここを渡ります。 この様に増水している可能性があるので足元にはご注意ください。
川を渡った所にある道標です。
ガリバー村から大摺鉢に通ずる道へは、川を渡った所から左方向に向かいます。
川を渡った所にある道標に障子の滝方面に向かう方への注意事項が書かれています。
ガリバー村から大摺鉢に通ずる道の方へ行くのには、踏み跡がはっきりしない所もありますので目印を見落とさないように注意してください。
ガリバー村から大摺鉢へ向かう道に到着しました。
ここを右方向に進みます。
上の写真と同じ道標です。 道標の大摺鉢方面に進みます。
大摺鉢へ向かう道は、谷沿いの道です。
少し開けた場所に出ました。
ここから竹生島が見えます。
紅葉は少し先の様ですが、木々の向こうに写る山と手前の黄色のコントラストが見事なので一枚掲載します。
障子の滝方面への分岐ですが、滝に降りる道は立ち入り禁止になっています。
障子の滝方面への分岐から少し進んだ所にある道標です。 分岐点ではありません。
大摺鉢に到着です。
障子の滝を折り返してから約1時間かかりました。
ここから登山道は二手に分かれます。
右方向は、広谷から武奈ヶ岳へ向かう最短の道です。
左方向は、八淵の滝からオガサカ道を通り、北比良峠に向かう道です。
下の写真は、右方向の武奈ヶ岳に向かう道です。
武奈ヶ岳に向かう場合は、まずこの川を渡ります。
今回はこちらの道ではなく、左方向のオガサカ道方面に向かいます。
オガサカ道に入る手前に屏風が滝や貴船の滝があります。
川を渡った所にある道標です。
下の写真は、左方向のオガサカ道に向かう道です。
数か月前に滑落事故が有った為、現在では立ち入り禁止になっています。
大摺鉢の動画です。 VIDEOタグが読み取り可能なブラウザでご覧ください。
大摺鉢から屏風が滝へ
オガサカ道へ向かう登山道は、大摺鉢から立ち入り禁止になっていますが、屏風が滝までは比較的安全な登山道なので、もう少し進むことと致します。(大摺鉢から左方向)
下の写真は大摺鉢のすぐ近くにある鎖場です。
小摺鉢です。
小摺鉢は、大摺鉢から数十メートルの距離です。
岩の中に流れる川と滝壺のコンビネーションが見事です。
大摺鉢を過ぎて2つ目の鎖場です。
屏風が滝の手前100m、だんだん谷が狭くなってきました。
屏風が滝の直ぐ近くまでやってきました。
ここから屏風が滝の滝壺が見えます。
屏風が滝に到着です。
大摺鉢から約10分の距離です。 駐車場を出発してから2時間40分かかっています。
下の写真は、屏風が滝の下の部分です。
下の写真は、屏風が滝の上の部分です。
屏風が滝の由来は、屏風のような切り立った崖に囲まれた滝だからだそうです。
屏風が滝の滝壺です。
上からのぞき込むと吸い込まれそうになります。
滝壺の水深は4m以上ありそうですが、流水の透明度がある為、滝壺の底まではっきりと見ることができます。
少し上った所から屏風が滝の下の部分と滝壺です。
注意看板です。
看板に書かれている内容です。
「八ツ淵の滝見学者の皆様へ これより先は急斜面の岩場であり、鎖やはしごで登る本格的な登山道です。 また滑落死亡事故も発生しております。 滝見学の方はここで引き返してください。」
この先、貴船の滝、七遍返し、と2つの滝が残っていますが立ち入り禁止の看板もあるため、私はここで引き返します。
大すり鉢からオガサカ道へ向かうこのコースは、今までに数回登行したことがあります。 貴船の滝の近くでは鉄製の梯子がかかる所もあり、危険なところもあります。 しかし、この先は滝の壮大さを感じるのに絶好の場所だと思います。 今回それをご紹介できないのが残念です。
ここで引き返すのは非常に口惜し気持ちになります。 しかし、私も含めた一般的な登山をされている方にとっては、ここで引き返すのが賢明な行動だと思います。 比良山系の雄大さや美しさを楽しむ所は、他にも沢山あります。
屏風が滝の下流部分です。 上から撮った写真です。
屏風が滝からガリバー村へ
屏風が滝の下流部分です。 下から撮った写真です。
大摺鉢まで引き返してきました。
大摺鉢にある石標には「八ノ滝」と書かれてあります。
大摺鉢の紅葉です。
大摺鉢からガリバー村に向かう途中で見つけた紅葉です。
雲一つない青空に低空飛行をしている飛行機を見つけたのでカメラを向けてみました。
山肌が徐々に色づいてきました。
大摺鉢からガリバー村に向かう道の開けた所から滝山方向の写真です。
上の写真と同じ位置から北琵琶湖方面の写真です。
上の写真を撮った同じ位置からカメラの向きを下方向に向けて、この下の谷を撮っています。
先ほど通ってきた八池谷、魚止めの滝方面の分岐です。 ここを直進します。
登山道の終点です。 ここから砂防ダムの作業用道路に入ります。 ガリバー村まではもうすぐです。
砂防ダムの作業用道路です。 舗装はされていません。
ガリバー村へ向かう林道で暫し紅葉を味わいました。
ガリバー村に到着しました。
ガリバー村から黒谷集落の給水施設へ
黒谷集落の給水施設に向かいます。 メインの道路が正面に見えますが、こちらには進みません。 斜め左方向、キャンプサイトを左手に見て駐車場の方向に進みます。
駐車場を右手に見ながら突当りを左に進みます。 舗装道路はここで終了です。
舗装は無くなり、荒れた道を進みます。 ここは日本の高度成長期時代に作られた別荘地ですが、別荘は頬とんどなくなってしまいました。 道も荒れ放題になっています。
200m程進むと、突当りに有刺鉄線が張られた道のところまで来ますのでここを右に進みます。
有刺鉄線に沿って下って行きます。
丸い貯水池の所に来たら、斜め左方向に進みます。
先ほどの所を斜め左方向に進んだら、500m程進み、道がジグザグになった所を降りると、車を停めていた給水施設の所に着きます。
ジグザグの道を進むと駐車位置のすぐ近くまで下山してきました。
上水道の給水施設に到着です。
実際かかった時間は4時間35分です。
注意看板が随所に掲げられています。 看板の内容のとおり、危険なところがたくさんありますし、私が知っている限りにおいても数名の方が八淵の滝で亡くなっておられます。
亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。
一般に滝ルートの迂回路は無いと思っていただいて良いかと思います。 一般的な登山(トレッキング)を楽しんでおられる方(私を含む)は、立ち入り禁止区域には入らない方が良いと思いますがいかがでしょうか。
車で帰る途中に咲いていた椿です。